昔のシステムは原始的で、チップというよりコンピュータのハードウェアがむき出しに近い状態でした。現在のシステムやネットはちょっと次元は違います。製品サービスのプロバイダーがいろいろ工夫して使い勝手をよくしてきました。しかし、まだまだですね。標準化も遅れています。
便利な道具と溢れる情報は、膨大な組み合わせの選択肢を提供していますが、それだけにうまくいっているときはよいのですが、今回の私のように一旦トラブルにはまるとアリ地獄です。問題判別の組み合わせは半端ではありませんでした。シンプルにするというのは言うは易し…ですが本当に必須です。
左の写真を“システムやネット”のモデルに例えるとチップがシステムやネットそのもの、その上の石が人間とのインターフェイス、ここがもっと使い勝手のよい石になることが必要です。真ん中の石は、システムや仕組を支える層で、ユーザーにはブラックボックス、一番下が社会インフラ的あるいは物理的な層に例えられます。
昔の中央集中しすぎたシステムは磁気嵐や戦争・テロのリスクを考えると分散化が不可欠で、結果的にインターネットの世界が開けました。磁気嵐が本当に起こったとき、現在のクラウドがどこまで救ってくれるかわかりませんが、強くて物理的に分散したシステムやネットの基盤、一番下の石になってほしいものです。
それと同じで、個人でできることは限界がありますが、一番下の石でいうと、分散するクラウドを活用したり、パソコンは2台で相互バックアップする体制にしたり、物理的な保管もちゃんと考えるなど自助努力が必要だと思います。原始的、かつ、全体はシンプルでなければなりません。プラネットカナールのことも視野にいれ、システムをシンプルにしようと思い、その過程で起こったのが今回のトラブルだったのですが...
一方、同じこの石を“モノを運び届ける”モデルとみると、上の方は宅配業者などが工夫して、分かりやすいサービスを提供してくれています。宅配も便利なシステムで一旦使うと容易で早く、無しではいられなくなっていますね。
一番下の石をモノを物理的に運ぶ手段と考えると、プラネットレベルでは、やはり、災害対応や、より複雑なシステムに依存しすぎない原始的な運送や配送も必要だと思います。便利への依存度を下げるため、スローな輸送や配達も必要だと思っています。そういう補完的でバックアップとなるような仕組をつくっておくことが必要ではないでしょうか。
こんな理屈っぽいことを考えながら、気を紛らわせていたこの1か月でした。