杖で足をかばいながら出てこられ、その話からはじまりました。痩せているのに足の筋肉がすごい彼女でしたが、筋肉が落ち膝の裏の靭帯に問題が出たそうです。私も、医者から痩せるように言われ最近体重を6キロ落としたら主治医から筋肉も落ちるから筋力を維持しながら落とさないと…と言われました。そして、よくある膝の裏の靭帯やインナーマッスルの問題かと思いきや、『膝が逆“く”の字になるんです...』 それは尋常ではないと思いました。
東京オリンピックの年に生まれ、スケートや自転車でオリンピックに7回も出ている彼女が、病弱だったとは知りませんでした。小3のとき腎臓の病気になり2年間療養、高3で再発し入院、そのとき肝炎になり、胸の筋肉の関係で心的障害パニック症候群にまでなったと隠さず淡々と話していました。競技のために無理をし、そのあとは必ず入院しリハビリ、『頑張れたのは、体の不自由な子どもたちが脇で励ましてくれたから…』と。ひずみが出ても無理もないことです。
胸の筋肉などのためにステロイドを使用しなければならず、漢方薬まで最近は禁止されている競技では即アウトなので引退も考えたそうですが、『薬を使わない予防的医療や食事を工夫をして最後までチャレンジを続けました…病気があったからの今がある…夢や希望があれば、試練があったほうがよい…』と。
『高度成長期ではない今、2020年オリンピックは心の豊かさを持続し、より信頼され尊敬される国になっていくチャンスでもある』とまとめました。
そのあとの二期会所属の三宅理恵さん(ソプラノ)、高柳圭さん(テノール)、岡本知也さん(ピアノ)のコンサートも期待を大きく超え良かったです。